【RSS】
<アイコンをクリックして応援してくれると嬉しいです>
Ⅳ.調査技術の理解度(12問)
67. 次は,岩盤に発生したトップリングの特徴について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(2) 流れ盤斜面で顕著に見られる。
68. 次は,屈折法地震探査について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 各層の速度は,深部ほど遅いことが速度層解析の前提となっている。
(2) どんなに薄い破砕帯でも解析できる利点がある。
(3) P波速度はN値との相関が良好であるので,連続した支持層分布が把握できる。
(4) 薄い中間層は,速度層として解析できない場合がある。
解答:(4)
(1) 各層の速度は,深部ほど速いことが速度層解析の前提となっている。
(2・4) 下層が低速度の挟み層となっている場合、解析上、低速度挟み層は検出されず、実際と異なる速度層分布を求めることになる。第二層以深の速度層の層厚が薄く、走時曲線上で検出できないブラインド層では、基盤深さを実際より浅く見積もることがある。(引用:
地盤調査―基本と手引き、P.55)
(3) 土質地盤ではS波速度によって地盤を区分することが多いと言えます。S波速度とN値の相関性が高いことは一般的に知られており、今井の式と言われる相関式は良く用いられています。(引用:
株式会社アジアジオ
69. 次は,物理探査手法と適用例の組合せを示したものである。適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
解答:(1)
音波探査は、海底下の地質構造を把握することを目的として実施する反射法地震探査の一種である。(P.144)
地中レーダは、かつて電磁波探査という言葉も使われていた。地中レーダを最もよく利用するのが次の分野である。①埋設管調査②空洞調査③埋設物調査④鉄筋調査⑤遺跡調査⑥土や埋立地での旧地形調査(P.130)
磁気探査、資源探査・学術調査を目的に実施されれるものと土木分野において実施されるものに大別できる。土木分野で実施される磁気探査は、工事の支障となる機雷・不発弾などの危険物、あるいは杭・埋設管などの既設構造物を対象としている。(P.132)
引用:
地盤調査の方法と解説
70. 次は,海上ボーリング調査に関する事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(4) 工学的基盤面の把握を目的とした速度検層の測定方法は,ダウンホール式が適している。
解答:(4)
孔内起振受振方式は、従来、調査に利用できる広さが十分に確保できない都市部での調査、ダウンホール方式の起振の際に発生する騒音や振動が問題となる場合、および地表部に起振装置がを設置できない海上での調査などに利用されてきた。
引用:
地盤調査の方法と解説P.104
71. 次は,ボーリング調査結果の適用と解釈の例である。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(3) 柱状図中に記された破砕帯は,地質断面図に漏れなく断層として表記する。
解答:(3)
岩石の破壊によって生ずる不連続面のうち、変位がある物を断層という。単に破壊されて変位の認められないものは断層とは言わない。(破砕帯:crush zone)
72. 次は,報告書を作成する際の重要な留意点について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 調査概要の記載では,業務内容を記載することが一般的であるが,特記仕様書がある場合には,記載は不要である。
(3) 明確で客観的な事実と,そこから導き出した著者の意見や推論は同一に記述する。
(4) 不明な点は今後の課題としてとりまとめ,解決案の記載までは不要である。
解答:(2)
(1) 調査概要の記載では,業務内容を記載することが一般的である。特記仕様書がある場合でも,記載は必要である。
(3) 明確で客観的な事実と,そこから導き出した著者の意見や推論は明確に分けて記載し,解釈の部分についてはその根拠を明記する。(過去問題:平成27年:問72)
(4) 不明な点は今後の課題としてとりまとめ,解決案を記述する。(過去問題:平成25年:問58)
参考:
ボーリングポケットブック(第5版) 、P. 310
73. 下図は,定水位透水試験の模式図である。このときに求められる透水係数k(m/s)の正しい値を一つ選び記号((1)~(4))で示せ。
(3) 1.0×10^-5 m/s
解答:(3)
比例定数kが透水係数(m/s)を表す。流速vは見かけの流速である。また、供試体の断面図A(cm2)とすれば、単位時間の流量q(cm3/s)は、次式で表される。q=kiA=k×⊿h/L×A×100
(⊿h:水頭差、L=供試体の長さ)
引用:
土質試験 基本と手引き、P. 91、図-11.1
74. 次は,圧裂による岩石の引張り強さ試験方法(JGS 2551-2009)について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。ただし,σt:引張強さMN/m2,P:破壊荷重 kN,D:供試体の直径 cm,L:供試体の長さ cmを示す。
(1) σt=2P/(πDL)×10
解答:(1)
引張り強さσt(MN/m2)は,破壊荷重P(kN),供試体の直径D(cm) ,供試体の長さL(cm)に対して,以下の式で算出する。
σt=10×2P/(πDL)
引用:第二回改訂版 地盤調査の実務,P.258
参考:
地盤材料試験の方法と解説、P.903
75. 次は,突固めによる締固め試験方法(JIS A 1210:2009)から得られた結果について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 最大乾燥密度ρdmaxでは間隙比がゼロとなる。
(3) 最適含水比Woptとは試料採取時の含水比である。
(4) 一般的に砂の方が粘土よりも最適含水比Woptが大きくなる。
解答:(2)
(1) 締固め曲線のグラフを見ると、最大乾燥密度ρdmaxとゼロ空気間隙は重ならない。ゼロ空気間隙は、間隙から空気を完全に追い出した理想状態(Sr=100%)を表す。(引用・参考:P. 74)
(3) 最も効率的に締固め得る含水比を最適含水比Woptという。試料採取時の含水比ではない。(引用・参考:P.71)
(4) 一般的に砂の方が粘土よりも最適含水比Woptが小さくなる。表-9.1のA法を用いた場合、粒径幅の広い砂質系の土でWopt=8~20%、ρdmax=1.7~2.1g/cm3、また細粒分を多く含む粘性土ではWopt=30~70%、ρdmax=1.1~1.3g/cm3程度となる。(引用・参考:P. 71)
引用・参考:
土質試験 基本と手引き、P.71、74
76.下図は,構造物や地盤の空洞や空隙を調べる手法の探査深度と分解能の関係を模式的に示したものである。図中の空欄A~Dに当てはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
77.下図は,ある地盤の速度構造による走時曲線を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。なお,地表で起震して地表で受振するものとする。
解答:(1)
下層が低速度の挟み層となっている場合、解析上、低速度挟み層は検出されず、実際と異なる速度層分布を求めることになる。第二層以深の速度層の層厚が薄く、走時曲線上で検出できないブラインド層では、基盤深さを実際より浅く見積もることがある。
引用:
地盤調査―基本と手引き、P.55
過去問題:平成30年:問77、平成29年:問77
78. 次は,河川堤防の維持管理に物理探査を適用する場合について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(3) 浸透危険箇所の抽出のために表面波探査を行う。
解答:(3)
浸透危険箇所の抽出のために二次元比抵抗探査を行う。(電気探査)
引用:平成28年:問77
過去問題:平成27年:問77、平成28年:問77、平成30年:問78、令和元年:問78
コメント