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カテゴリ:地質調査技士 > 平成30年 地質調査技士 現場技術・管理部門

Ⅰ.社会一般,行政、入札契約等(16 問)

1. 次は,地質調査技士資格について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 全ての部門が国土交通省の「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格登録簿」に登録されている。
(2) 国土交通大臣認定資格であり,多くの発注機関で発注要件として活用されている。
(3) 「現場調査部門」及び「現場技術・管理部門」が,地質調査業者登録規程の現場管理者の資格として認められている。
(4) 現場での調査業務や資料取りまとめ,断面図等の作成業務については,国土交通省の地質・土質調査業務共通仕様書の主任技術者の資格として認められている。



2. 次は,技術者の継続教育(CPD)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 技術者として知識および技能の水準を向上させることを目指すものである。
(2) 地質調査技士の登録更新には,登録更新講習会受講形式とCPD記録報告方式の二通りがあり,いずれかを選択できる。
(3) 講演会の受講・発表,社内研修,自己学習,現場経験,委員会活動などによりCPD単位を取得できるが,地質調査の技術に関連するものに限られる。
(4) 全国地質調査業協会連合会の「e-Learningセンター」で関連講座を学習するとCPD単位を取得できる。



3. 次は,一般社団法人全国地質調査業協会連合の「倫理綱領」について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 顧客のニーズと調査の目的をよく理解し,顧客に有利な判断を行うように努める。
(2) 自然に深く係わる立場を自覚し,環境との調和を考え,その保全に努める。
(3) 自らの技術や行動に関しては,自己責任原則の徹底を図る。
(4) 顧客の利益を守るため,業務の遂行中に知り得た秘匿事項を積極的に保護する。



4. 次は,「宅地造成等規制法」について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事については,造成主は,当該工事に着手する前に国土交通省に許可を受けなければならない。
(2) 都道府県知事等は,宅地造成に伴い災害が発生するおそれが大きい市街地区域内で,規制を行う必要がある場合には宅地造成工事規制区域として指定することができる。
(3) 宅地造成工事規制区域の指定のため他人の占有する土地に立ち入って調査を行う必要がある場合,その必要の限度において,他人の占有する土地に立ち入ることができる。
(4) この法律は,宅地造成に伴う崖崩れ又は土砂の流出による災害を防止するための必要な規制を行うことにより,国民の生命及び財産の保護を図ることを目的としている。



5. 次は,「公共工事の品質確保の促進に関する法律」(品確法)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 公共工事の品質確保のみならず,公共工事に関する調査及び設計の品質確保も法に明記されている。
(2) 外国企業の市場参入を促進するための環境整備が求められている。
(3) 平成26年の改正により,予定価格の適正な設定,低入札価格調査基準の設定等の発注者責任が明確化された。
(4) 発注者による「歩切り」は,品確法違反となる。



6. 次は,国土交通省の「地質・土質調査成果電子納品要領(平成28年10月版)」の主な改定事項について示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 「ボーリング柱状図作成及びボーリングコア取扱い・保管要領(案)・同解説」の改定に対応するため,ボーリング柱状図様式が追加された。
(2) 「連続ボーリングコア写真」(旧名称:デジタルコア写真整理結果)は,PDF形式での納品が必須となった。
(3) データの大容量化に対応するため,納品時に使用する電子媒体としてBD-Rが協議により使用可となった。
(4) 国土交通省が推進する「i-Construction」に対応するため,電子媒体ルート直下に「ICON」フォルダが追加された。



7. 次は,電子化された地質情報の利活用に関して述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 国土交通省は,「国土地盤情報検索サイト(KuniJiban)」で公開している地盤情報に対して,複製,頒布,貸与及び販売することを許諾している。
(2) 国や自治体などの地盤情報提供者は,提供する地盤情報の利用により利用者又は第三者が,直接又は間接的に被った損失・損害等について一切責任を負わないとしている例が多い。
(3) 公開されている地盤データの位置精度は,チェックシステムが整備されているため,公開元(自治体等)により保証されている。
(4) 無償公開されている国や自治体などのボーリングデータの提供方法は,Web-GISが主流となっている。



8. 次は,土壌汚染対策法について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 特定有害物質はベンゼン,砒素,PCBなどの25物質である。
(2) 土壌汚染状況調査は,環境大臣の指定する調査機関が行う。
(3) 指定調査機関には,技術管理者の設置が義務付けられている。
(4) 汚染土壌の運搬又は処理を委託する場合には,管理票の使用及び保存が義務付けられている。



9. 次は,産業廃棄物管理票(マニフェスト)の目的を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 産業廃棄物処理量の軽減
(2) 産業廃棄物リサイクルの推進
(3) 一般廃棄物と産業廃棄物の区別
(4) 産業廃棄物の適正な処理



10. 次は,ISO9001:2015(品質マネジメントシステム)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 製品の品質保証および顧客満足度の向上を目指している。
(2) 業務上のリスク管理が含まれる。
(3) システムの構造の画一化または文書の画一化を意図している。
(4) 業種および形態,規模,提供する製品を問わず,あらゆる組織に適用できる。



11. 次は,「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 対象地域は,首都圏,近畿圏,中部圏の一部区域である。
(2) 対象事業は,道路,鉄道,電気通信,電気,ガス,上下水道などである。
(3) 深さの基準は,地下40m以深または支持地盤上面から10m以深のうちいずれか深い方である。
(4) 土地所有者等は具体的な損失があっても補償を請求できない。



12. 次は,国土交通省のプロポーザル方式における参加表明書に記載する必要事項を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 同種又は類似業務等の実績の内容
(2) 予定技術者の学歴
(3) 予定技術者の手持ち業務
(4) 予定技術者の保有資格



13. 次は,国土交通省 地質・土質調査業務等共通仕様書(平成28年)に示された地質調査における主任技術者の資格要件の一部である。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 技術士「建設部門」の資格保有者は,業務に該当する選択科目の場合に主任技術者になることができる。
(2) 技術士「総合監理部門」の資格保有者は,該当する選択科目にかかわらず主任技術者になることができる。
(3) 国土交通省登録技術者資格のうち,特記仕様書に定められた資格保有者は,主任技術者となることができる。
(4) シビルコンサルティングマネージャー(RCCM)の資格保有者であり,特記仕様書に定める業務経験を有する場合には,主任技術者になることができる。



14. 次は,TECRIS(テクリス)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) テクリス(業務)で登録している技術者IDは,コリンズ(工事)では使用できない。
(2) 公共機関・公益民間企業から発注された測量,調査,設計および補償コンサルタントの業務のうち,請負金額100万円以上(税込み)の業務を登録対象とする。
(3) 登録は,原則として業務契約時,業務内容変更時(請負金額変更などが行われた時),および業務完了時に行う。
(4) 業務完了時の登録では,業務実績データとして業務概要を全角300字以内,業務キーワードを最大5つまで登録することができる。



15. 次は,平成28年12月に「民間事業者向けガイドライン」が改訂された公益通報者保護制度に関する要件について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 通報者は「労働者」であること。
(2) 通報する内容は,特定の法律に違反する犯罪行為などであること。
(3) 事業者は公益通報者の保護を図れば,適切な調査や是正,再発防止策を行う必要はない。
(4) 通報先には,事業者内部,行政機関などが定められている。



16. 次は,「公共土木設計業務等標準委託契約約款」に規定する管理技術者の権限を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 業務委託料の変更
(2) 業務委託料の請求及び受領
(3) 業務の契約の解除
(4) 業務の管理及び統括




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Ⅱ.地質、測量、土木、建築等の知識(12問)

17. 下図は,種々の断層地形を模式的に示したものである。図のA~Dに当てはまる名称の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

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18. 次は,岩石の分類について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 岩石は,成因に基づいて火成岩,堆積岩,変成岩に区分される。
(2) 変成岩は,既存の岩石が風化作用を受けた岩石である。
(3) 火成岩は,マグマが固結した岩石である。
(4) 堆積岩は,堆積物が固結した岩石である。



19. 次は,地震について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地中深くの岩盤が破壊されることによって起こるゆれを地震という。
(2) 地中深くにおいて,地震の原因となる急激な岩盤破壊の起こった場所を震源という。
(3) 震度は,ある地点におけるゆれの強さを表したものである。
(4) 震源から地上に最初に到達する地震波は,S波(横波)である。



20. 下表は,火山の分類と実際の火山の組合せを示したものである。不適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

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21. 次は,近年の測量技術について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 国土地理院が制定した「GNSS測量による標高の測量マニュアル」では,GNSS測量機を用いて気象条件に左右されずに3級水準点を設置できる。
(2) 国土地理院では,i-Constructionに係る測量作業に適用するために,「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」などを作成し,公開している。
(3) デジタル空中写真測量では,GNSS/IMUシステムにより,空中写真の外部評定要素を効率的に得ることができる。
(4) 国土地理院が制定した「マルチGNSS測量マニュアル(案)」では,従来のL1,L2周波数帯に加えてL5周波数帯を用いて3周波で解析することができる。



22. 次は,ボーリング柱状図の地点情報について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 測量法の改正により測量の基準が「日本測地系」から「世界測地系」に変わった。
(2) ボーリング交換用データにより位置座標を読み取ることが出来る。
(3) 緯度経度の準拠楕円体は,日本測地系がGRS80楕円体,世界測地系はベッセル楕円体である。
(4) 旧測地系の地点情報の場合は,新測地系への変換が必要である。



23. 次は,コンクリートについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 細骨材とは,実用上10mmふるいを全部通過し,5mmふるいを質量で85%以上通過する粒径の骨材をいう。
(2) セメントペースト部分における水のセメントに対する質量の割合を水セメント比という。
(3) 粗粒率とは,骨材の粒度を数値的にあらわす値で,粒度が大きいほど大きな値となる。
(4) 凝固し始めの状態をフレッシュコンクリート(生コンクリリートまたは略して生コン)という。



24. 次は,ダムの地質調査について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ダム基礎の水理特性(透水性)は,主としてボーリング孔を利用したルジオン試験によって評価される。
(2) 調査の初期段階では,全体的な地質状況を把握するために,ボーリングは広域的に数多く配置し,その深度は浅くするのが一般的である。
(3) ダムには,重力式コンクリートダム,アーチダム,フィルタイプなどの形式があり,形式により要求される地盤条件,堤体材料などが異なる。
(4) 物理探査は,ダムサイトにおける堅岩の分布,大規模な断層や熱水変質帯の有無,地下水の分布状況などを概略的に把握するために行う。



25. 次は,地球環境問題について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 日本では,一般的にpH4.0以下の降水を酸性雨という。
(2) オゾン層破壊の主な原因は,フロンガスに含まれる塩素である。
(3) 温室効果ガスの放出による地球温暖化の影響は,海面上昇や凍土融解などに及んでいる。
(4) 人間活動の拡大に伴う生物多様性の減少も,地球環境問題のひとつとして捉えられている。



26. 次は,根切り工事において,軟弱な粘性土が直接の原因となって起こるトラブルを示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ヒービング
(2) ルーフィング
(3) ボイリング
(4) パイピング



27. 次は,盛土施工時の軟弱地盤の動態観測に用いられる計器を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 地中層別沈下計
(2) RI水分密度計
(3) 孔内傾斜計
(4) 間隙水圧計



28. 次は,液状化が発生する可能性が高い地形を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 丘陵地
(2) 埋立地
(3) 自然堤防
(4) 三角州




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Ⅲ.現場技術の知識(38問)

29. 次は,ボーリングに用いられる複動ピストンポンプについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) クランク部は,往復運動を回転運動に変換する装置である。
(2) エアチャンバーは,内部に閉じ込められた空気によって吐出流体の脈動を緩和させる。
(3) 掘削循環流体の性質により,ボールバルブかコニカルバルブを選択して使用される。
(4) 1往復に吸入と吐出が交互に2回行われるので,プランジャポンプに比べて吐出量が多い。



30. 次は,複動ピストンポンプについて述べたものである。文章中の空欄A~Dに当てはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

複動ピストンポンプは,入力軸およびギヤの回転運動を【 A 】およびコネクティングロッドの機構によりピストンに【 B 】を与えている。入力軸およびギヤは【 C 】して回転しているが,ピストン速度は常に変化しており,行程の両端において速度はゼロとなり,中央においては【 D 】となる。

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31. 次は,ボーリングの作業計画について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 衛星写真などの技術が発達した現在では,山間地における運搬路,掘削場所の検討について,聞込みや事前の現地踏査を行う必要が無くなった。
(2) 地下埋設物が予想される作業箇所では,埋設物の有無を管理者に確かめるなどの方法により調査し,適応する処置を講じなければならない。
(3) 河川区域内や河川保全区域内でボーリング作業を行う場合は,公共工事に関わるものであっても河川法の定めによる河川管理者の許可を受けなければならない。
(4) 発注者と十分な打ち合わせを行い,調査目的に合った作業計画を立案し,機材や計測器などの調達にあたる。



32. 次は,調査ボーリングにおける岩盤および礫質土の掘進効率について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 軟岩はメタルビットでも掘進できるが,硬岩になるとダイヤモンドビットが良い。
(2) 泥岩や細粒の凝灰岩ではビット刃先の食付きが悪く,ダイヤモンドビットでも掘進速度が低下する場合がある。
(3) 岩盤が硬くなるほど掘進速度は低下する。
(4) 礫質土の場合,礫が多くなるほど掘進速度は向上する。



33. 次は,海上足場によるボーリングでの検尺内訳について示したものである。このときの海底面から足場床面までの高さについて適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

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(1) 7.0m
(2) 9.8m
(3) 10.2m
(4) 13.0m



34.次は,ボーリング孔壁の崩壊防止対策について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 崩壊層を掘り抜いた深度までケーシングを挿入する。
(2) 未固結でルーズな地層に対しては,泥水中にセメントを混入して掘削する。
(3) 崩壊層では高回転・高荷重で掘削するのがよい。
(4) 吸水膨張性の地層に対しては,脱水量の大きな泥水を使用して掘削する。



35. 次は,大口径ボーリング工法のうち,掘削土砂の排出に泥水を用いる工法を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ロータリーボーリング工法
(2) リバースサーキュレーション工法
(3) ダウンザホールハンマー工法
(4) アースドリル工法



36.次は,固定ピストン式シンウォールサンプラーによる土試料の採取方法(JGS 1221-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 軟らかい粘性土および砂質土を対象とする。
(2) サンプリングチューブの押込み長さは,試料採取有効長さの95%以内とする。
(3) 採取試料の品質はABCの3つに区分する。
(4) 採取試料の品質Bは,土・岩などの構造は乱れているが,含水比やその構成は原位置のそれらと同じであり,土層やその構成も特定できる試料である。



37.次は,岩盤ボーリングのコア採取について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ロータリー式ボーリングでは,掘削する際に泥水を用いてはならない。
(2) ダブルコアバレルは,亀裂の多い不均質層,炭層や軟弱層などのコアの採取に適する。
(3) 発泡流体を循環流体として用いると,風化岩盤においてもコアの崩壊を生じにくい。
(4) 孔径が大きいほど脆弱な岩盤の採取率を上げることができる。



38.次は,標準貫入試験(JIS A 1219:2013)について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 乱れの少ない試料採取を兼ねている。
(2) エキステンションロッド式サンプラーを用いる。
(3) 試験に先立ってボーリング孔底のカッティングスを除去する。
(4) 試験孔に孔曲りがあっても試験値に影響を与えることはない。



39.次は,地盤の指標値を求めるためのプレッシャーメータ試験(JGS 1531-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 試験孔は乱れの少ない平滑な孔壁面とする。
(2) プローブおよびホースの気泡を事前に除去する。
(3) 孔壁圧力保持時間は1分間を標準とする。
(4) 試験深度は地盤の状況によらず一定間隔とする。



40. 次は,電気式コーン貫入試験方法(JGS 1435-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 玉石や砂礫以外の砂質土,粘性土,有機質土などの土質に適用可能である。
(2) 貫入速度は,20mm/s±5mm/sを標準とする。
(3) フリクションカッターは,ロッドに作用する摩擦を低減するものである。
(4) 測定コーン貫入抵抗qcは,コーンに作用する荷重Qcにコーンの底部面積Acを乗じた値である。



41.下表は,試験法の特徴とその適用を示したものである。不適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

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42. 次は,ボーリング孔内に設置した電気式間隙水圧計による間隙水圧の測定方法(JGS 1313-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 孔底に押込む深さは5cm以上を目安とする。
(2) 間隙水圧計を設置するボーリング孔底のカッティングスは事前に除去する。
(3) 地上において受圧部のフィルターを飽和させる。
(4) 孔底に設置前に無負荷状態の値を記録する。



43. 次は,孔内水位回復法による岩盤の透水試験方法(JGS 1321-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 単一のボーリング孔を利用して行う透水試験である。
(2) 岩盤を均質等方な多孔質媒体と仮定して透水係数を求める。
(3) パッカーで試験区間を区切り,水位測定管内の水位を経時的に測定する。
(4) 水位回復が30分あたり1cm未満となるまで試験を継続する。



44. 次は,揚水試験方法(JGS 1315-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 揚水井は,試験対象地盤の地下水位を低下させるための井戸である。
(2) 試験は,透水係数が10-8m/sより大きい地盤を適用の目安とする。
(3) スクリーン設置深さの孔壁とパイプの間にフィルター材を充填する。
(4) 回復試験を実施する場合には,揚水管内の水が揚水井に逆流しないように配慮する。



45. N値と砂の相対密度の関係(Terzaghi and Peck)をもとに,実測N値に対応する相対密度を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

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46. 次は,我が国に分布するローカルソイルなどの名称とその特徴について示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

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47. 次は,地盤材料の工学的分類方法(JGS 0051-2009)の分類記号と名称の組合せを示したものである。不適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

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48. 次は,岩石の分類と岩種区分について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 岩石の鑑定および記載には,岩石や鉱物の成因,鉱物組成や岩石組織などの地質学や岩石学についての幅広い知識が必要である。
(2) 岩石の肉眼鑑定で判断に迷う場合は,顕微鏡観察やX線分析などを行う。
(3) 火砕流は,マグマ起源の高温のガス体や熔融体,破片化した固形物が混じり合って流出する火山噴出物の一種である。
(4) 砕屑岩は,粒度によって小さい方から,シルト岩,粘土岩,砂岩,礫岩に分けられる。



49. 次は,岩盤の緩みについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 岩盤斜面は,掘削などによる上載荷重の除去により解放され,斜面に沿う下方向の重力に伴って変形する。
(2) 割れ目や分離しやすい地質的構造面を伴う岩盤斜面では,分離や開口が生じて緩みゾーンが形成される。
(3) 岩盤の緩みやトップリング性の斜面クリープ現象は,ボーリングコア観察では把握できない。
(4) 岩盤や地山の割れ目は,風化による岩石の膨張,浸透水や地下水による間隙水圧,植物根の侵入などによって,開口していく。



50. 下表は,ボーリング時の現象と,それから予想される事項をまとめたものである。空欄A~Dに当てはまるボーリング時の現象として適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

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51. 下図は,地層および混入物の位置関係を示したものである。これらの位置関係を表現した文章として適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

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(1) 砂層はシルト層の上部に位置する。
(2) 砂層の下位にはシルト層が堆積する。
(3) シルト層の下部に砂礫層が堆積する。
(4) シルト層の上位に貝殻片を多く含む。



52. 次は,ボーリングコア箱への記載の留意点について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 調査件名,調査地点名,ボーリング番号,採取深度,調査機関を記載する。
(2) 箱表面だけでなく1方向の側面にも記載する。
(3) 側面のスペースを考慮して,調査件名,ボーリング番号,掘進深度を記載する。
(4) コア箱が多い場合は,プレート板やスプレーを噴霧して記載することで良い。



53. 次は,粘性土地盤における乱れの少ないサンプリングについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 手掘りによる塊状の土を直接地盤から切り出す方法としてブロックサンプリングがある。
(2) サンプラーより採取したチューブ試料は密閉されているため,運搬時に伴う試料の乱れはほとんどない。
(3) 試料は主に湿潤密度や力学試験に使用する。
(4) 試料の保管は恒温恒湿な環境が望ましい。



54. 次は,地盤材料の工学的分類(JGS 0051-2009)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 細粒分が多い試料の小分類は粒度試験のみで区分できる。
(2) 地盤材料は,大分類・中分類・小分類の3分類で区分することが出来る。
(3) 地盤材料を粒度組成やコンシステンシー限界などで分類する。
(4) 細粒分が12%,砂分が84%,礫分が4%の試料は「細粒分まじり砂(S-F)」と分類される。



55. 次は,土質試料を対象とした三軸圧縮試験について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 一軸圧縮試験との違いは,拘束圧を負荷することである。
(2) 礫が混入すると試験が出来ない。
(3) 供試体の高さは直径の1.5~2.5倍を標準とする。
(4) UU条件とは非圧密非排水条件のことである。



56. 次は,段階載荷による圧密試験方法(JIS 1217:2009)について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) この試験方法は変位量を一定に制御した試験である。
(2) 一般的に圧縮指数Ccは過圧密領域の曲線勾配で求める。
(3) この試験方法における1段階の圧密量は2次圧密も含まれる。
(4) 過剰間隙水圧を測定する必要がある。



57. 次は,岩石のスレーキング試験方法(JGS 2124-2009)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 乾燥,水浸を1回ずつ行いスレーキング指数を求めるものである。
(2) 供試体は40~50cm3程度の直方体,円柱状あるいは不定形のものを用いる。
(3) スレーキング指数は,水浸48時間後のスレーキング区分とする。
(4) 試料は含水比の変化が生じないように密閉し,採取後できるだけ速やかに試験を実施する。



58. 次は,岩石の一軸圧縮試験方法(JGS 2521-2009)について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 直四角柱の供試体には適用できない。
(2) 供試体の端面をキャッピングする場合,その材料は岩石試料よりも強度が小さいものを用いる。
(3) 変形係数は,一軸圧縮強さの50%における軸方向応力-軸ひずみ曲線の割線勾配あるいは接線勾配から求める。
(4) この試験では,軸圧縮を応力制御で行ってはならない。



59. 次は,コンクリートの劣化調査で実施される試験を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 中性化試験
(2) 塩化物イオン濃度測定
(3) 圧縮強度試験
(4) スランプ試験



60. 次表は,屈折法探査の起振方法別最大受振距離を示したものである。適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

h30_60



61. 次は,反射法探査について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) P波あるいはS波を利用する。
(2) 平野部に伏在する活断層の調査に利用される。
(3) 音響インピーダンス(弾性波速度×密度)の比が大きい境界面ほど反射波の振幅は大きい。
(4) 同じ周波数では,S波はP波より分解能が低い。



62. 次は,電磁探査手法のうち,人工送信源を必要とする手法を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) CSAMT法
(2) MT法・AMT法
(3) ループ・ループ法(スリングラム法)
(4) TEM法(TDEM法)



63. 次は,海上音波探査のシングルチャンネル方式の特徴をマルチチャンネル方式と比べて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 発振間隔を短くできるので,多重反射・回折波を除去できる。
(2) 探査装置が小規模であり,小型船でも調査が可能で,調査費用が安い。
(3) 室内でのデータ処理をしない場合もあるので,迅速に結果が得られる。
(4) 技術者の経験や熟練度により記録の品質が左右される場合がある。



64. 次は,速度検層(PS検層)におけるダウンホール方式と孔内起振受振方式について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) ダウンホール方式では,地表から孔底までの走時を直接求めることができない。
(2) ダウンホール方式では,探査する深度が大きくなっても,起振エネルギーを大きくする必要はない。
(3) 孔内起振受振方式では,ケーシング内で測定することができる。
(4) 孔内起振受振方式では,1m区間の速度を精度良く求めることができる。



65. 次は,軟弱地盤におけるダウンホール方式による速度検層および電気検層について,適用の可否の組合せを示したものである。適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
凡例: (○:測定できる・設置する) (×:測定できない・設置しない)

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66. 次は,キャリパー検層の目的や実施上の留意点について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 密度検層・電気検層など,他の検層に先駆けて実施する。
(2) 孔内水平試験を行う箇所の崩壊がないことを確認するため,試験前に実施する。
(3) 密度検層の孔経補正に用いることを目的とする。
(4) ゆるい砂層や崩壊性の地層などの検出を目的とする。




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Ⅳ.調査技術の理解度(12問)

67. 次は,岩盤に発生したトップリングの特徴について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 節理面などの面構造が発達した岩盤に特徴的に発達する。
(2) 流れ盤斜面で顕著に見られる。
(3) トップリングしている地層の層理面や節理面は開口している場合が多い。
(4) 岩盤クリープによる変形構造の一つである。



68. 次は,屈折法地震探査について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 各層の速度は,深部ほど遅いことが速度層解析の前提となっている。
(2) どんなに薄い破砕帯でも解析できる利点がある。
(3) P波速度はN値との相関が良好であるので,連続した支持層分布が把握できる。
(4) 薄い中間層は,速度層として解析できない場合がある。



69. 次は,物理探査手法と適用例の組合せを示したものである。適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
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70. 次は,海上ボーリング調査に関する事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 航路の一部を占有する場合,海上の足場やぐらには赤旗・表示灯・レーダリフレクタの設置が必要である。
(2) 海上の足場やぐらの形式は,調査地の水深から概定することができる。
(3) 対象海域によっては事前に磁気探査を実施する。
(4) 工学的基盤面の把握を目的とした速度検層の測定方法は,ダウンホール式が適している。



71. 次は,ボーリング調査結果の適用と解釈の例である。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 流入粘土が介在したら,その幅や頻度を考慮して,ゆるみ性岩盤の範囲を検討する。
(2) 割れ目に木根が介在しているとの記載があれば,浮石の可能性がある。
(3) 柱状図中に記された破砕帯は,地質断面図に漏れなく断層として表記する。
(4) 粘土化帯があれば,風化,熱水,破砕などの原因を推察して,連続性を検討する。



72. 次は,報告書を作成する際の重要な留意点について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 調査概要の記載では,業務内容を記載することが一般的であるが,特記仕様書がある場合には,記載は不要である。
(2) やむを得ず少ないデータで必要な地盤定数を得るため,複数の実験式の組合せにより結論を導く場合は,前提条件を丁寧に記述・説明することが必要である。
(3) 明確で客観的な事実と,そこから導き出した著者の意見や推論は同一に記述する。
(4) 不明な点は今後の課題としてとりまとめ,解決案の記載までは不要である。



73. 下図は,定水位透水試験の模式図である。このときに求められる透水係数k(m/s)の正しい値を一つ選び記号((1)~(4))で示せ。
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(1) 2.5×10^-6 m/s
(2) 2.5×10^-4 m/s
(3) 1.0×10^-5 m/s
(4) 1.0×10^-3 m/s



74. 次は,圧裂による岩石の引張り強さ試験方法(JGS 2551-2009)について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。ただし,σt:引張強さMN/m2,P:破壊荷重 kN,D:供試体の直径 cm,L:供試体の長さ cmを示す。 
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 (1) σt=2P/(πDL)×10
(2) σt=P/(πDL)×10
(3) σt=P/(πD2/4)×10
(4) σt=2P/(πD2/4)×10



75. 次は,突固めによる締固め試験方法(JIS A 1210:2009)から得られた結果について述べたものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 最大乾燥密度ρdmaxでは間隙比がゼロとなる。
(2) 一般的に砂の方が粘土よりも最大乾燥密度ρdmaxが大きくなる。
(3) 最適含水比woptとは試料採取時の含水比である。
(4) 一般的に砂の方が粘土よりも最適含水比woptが大きくなる。



76.下図は,構造物や地盤の空洞や空隙を調べる手法の探査深度と分解能の関係を模式的に示したものである。図中の空欄A~Dに当てはまる語句の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
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77.下図は,ある地盤の速度構造による走時曲線を示したものである。適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。なお,地表で起震して地表で受振するものとする。
h30_77



78. 次は,河川堤防の維持管理に物理探査を適用する場合について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。

(1) 堤体の不均質箇所の抽出のため二次元比抵抗探査を行う。
(2) 堤体の強度不足箇所の抽出のために表面波探査を行う。
(3) 浸透危険箇所の抽出のために表面波探査を行う。
(4) 堤防護岸や構造物周辺に存在する空洞箇所を抽出するために地中レーダ探査を行う。


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