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Ⅲ.現場技術の知識(38問)
29. 次は,油圧フィード式スピンドル型ボーリングマシンについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(2) 油圧機能を持っているので,油圧チャック,油圧スライドベース,ホイストなどの機構が採用されている。
30. 次は,ボーリングの作業計画について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(3) 河川区域内や河川保全区域内でボーリング作業を行う場合,公共工事に関わるものについては,河川法の定めによる河川管理者の許可を受ける必要はない。
解答:(3)
河川区域内や河川保全区域内でボーリング作業を行う場合,河川法に基づき河川管理者の許可を受ける必要がある。
引用:令和元年:問30
過去問題:平成26年:問26、平成29年:問30、令和元年:問30
31. 次は,孔内状況の変化とその要因の組合せを示したものである。不適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
解答:(4)
崩壊:孔壁周辺地山は応力解放により地質によっては押出しが生じる。(P.219)
押出し:特に軟弱な粘性土、断層粘土、膨潤性粘土鉱物を含んだ岩石、造山運動応力が存在する地層を除いて、押出し事故はほとんどない (P.220)
引用:
ボーリングポケットブック(第5版)
32. 次は,未固結層の詳細な観察を目的としたオールコアボーリングについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(2) スリーブ内蔵二重管サンプラーにより砂質土を採取する場合,メタルビットよりもダイヤモンドビットの適用が一般的である。
33. 次は,孔壁保護について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 砂礫層の掘進では,できる限り粘性の低い泥水を使用して掘削する。
解答:(1)
砂礫層の掘進:①濃泥水の使用:ポンピングできる限界程度の濃い泥水を使用して、泥壁の形成とともに、礫間の空隙を濃泥水で充填して地層を安定させ、崩壊を防ぐ。
引用:
ボーリングポケットブック(第5版) 、P.195
34.次は,土木・建築工事での場所打ちコンクリート杭造成において適用される工法を示したもの である。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) レイズボーリング工法
35. 次は,硬質岩盤ボーリングにおけるコアの品質と採取率の向上策を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(2) ロータリー式二重管サンプラーを用いたサンプリング
解答:(2)
サンプリングチューブの先端は、アウトチューブの先端より下に突き出し、土中に押し込まれる。
引用:
ボーリングポケットブック(第5版) 、P.251、233
硬質岩盤ボーリングではロータリー式二重管サンプラー使われない。
36.次は,乱れの少ない試料の取扱いについて述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 試料採取長さは,試料端部のスライムを含めた長さを記録する。
解答:(1)
コア採取率:各リフトごとに得られたコアの総長を百分率で表示する。/コアの形状は問わないが、スライムは除く。
引用:
ボーリングポケットブック(第5版) 、P.302
37.次は,標準貫入試験(JIS A 1219:2013)を実施する際の留意事項について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(3) 打撃1回ごとの貫入量が 100mm を超えた場合は,その貫入量を記録する必要はない。
38.次は,スウェーデン式サウンディング試験方法(JIS A 1221:2013)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(2) 土の硬軟又は締まり具合を判定するための動的貫入抵抗を求める。
解答:(2)
土の硬軟又は締まり具合を判定するための静的貫入抵抗を求める。
静的貫入抵抗(Wswと貫入量1m当たりの半回転数Nsw)の深度分布図に整理して地層構成を検討したり、戸建て住宅や擁壁などの小規模構造物の支持力評価に使用される。
引用:第二回改訂版 地盤調査の実務,P.195
39.次は,地盤の指標値を求めるためのプレッシャーメータ試験方法(JGS 1531-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(2) ゴムチューブのキャリブレーションは,空気中又は水中で最大測定範囲まで2回膨張させた後に行う。
解答:(2)
キャリブレーション(計器の目盛りを正しく調整)の方法:プローブゴムチューブを空気中又は水中で最大測定範囲まで3回以上膨張させた後に、キャリブレーションを行う。
引用:
地盤調査の方法と解説P.666
40. 次は,岩石の点載荷試験方法(JGS 3421-2012)について述べたものである。不適切なもの一 つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 岩石の引張り強さや一軸圧縮強さを直接求める簡便な試験法である。
解答:(1)
試験で求まった点載荷強さから岩石の一軸圧縮強さや引張強さを概略推定することができる。
引用:
地盤調査の方法と解説P.448
41.次は,平板載荷試験方法(JGS 1521-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(4) 試験地盤面は,載荷板の中心から載荷板直径の2倍の範囲を水平に整地する。
解答:(4)
試験地盤面は、載荷板の中心から載荷板直径の3倍以上の範囲を水平に整地する。
引用:
地盤調査の方法と解説P.701
42. 次は,ボーリング孔内に設置した電気式間隙水圧計による間隙水圧の測定方法(JGS 1313-2012)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 電気式間隙水圧計を埋め戻す場合の設置方法では,ベントナイトなどのシール材を投入して本体を埋め戻し,十分に遮水する。
解答:(1)
埋め戻す場合には、電気式間隙水圧計を所定の深さまで静かに下ろし、砂などのフィルター材を投入して本体を埋め戻し,ベントナイトなどのシール材を用いて十分に遮水する。
引用:
地盤調査 基本と手引き、P.152
参考:
ボーリングポケットブック(第5版) 、P.348
過去問題:平成26年:問35、平成27年:問40、平成28年:問40、平成29年:問42、平成30年:問42、令和元年:問43
43. 下図は,ある岩盤で実施したルジオン試験における有効注水圧力と単位注水流量の関係を示し たものである。この試験結果から読み取れる記載のうち,不適切なもの一つを選び記号((1)~ (4))で示せ。
(4) ルジオン値は 18.5 ルジオンである。
解答:(4)
ルジオン値の求め方は、p-q線の直線関係から有効注水圧力0.98MPa相当する単位長さ当たりの注水流量(l/(min・m))を求めてルジオン値Luとする。
引用:
地盤調査の方法と解説P.577
限界圧力が0.98MPa以下の場合には、初期直線部分を延長して換算ルジオン値Lu’を求める。
引用:
ボーリングポケットブック(第5版) 、P.360
過去問題:平成26年:問38、平成29年:問43
44. 下図は,単孔を利用した透水試験方法(JGS 1314-2012)の試験孔仕様による試験法の分類を示したものである。図中A~Dに当てはまる試験方法の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
45. 次は,現場で行った土の判別試験について述べたものである。この記述より推定される土質名一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
「手の平に試料を乗せ,振動を多く与えたが試料表面に水は浮いてこない。また,乾燥させた試料は,指圧で圧砕できず折れるときの抵抗が大きい」
(1) 粘土
解答:(1)
シルトと粘土の判別 十分水を含ませた土を手のひらに載せて、小刻みにゆすったときに反応があるか(振動を与えたときに水が浮いてきて、手のひらをすぼめると水が消えるものがシルトと判断)
土を乾燥させて壊すときに、指圧で粉々になるが(粉々になればシルトと判断)
引用:第二回改訂版 地盤調査の実務,P.222
参考:
ボーリングポケットブック(第5版) 、P.275、273
46. 下表は,代表的な土の含水比の測定例を示したものである。表中A~Dに当てはまる 語句等の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
47. 次は,現場で土の判別分類を行った例について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(2) 乾燥させてナイフで擦ると光沢が出たのでシルトと判別した。
解答:(2)
乾燥させた土をナイフなどでこすったときに光沢ができるか(光沢ができれば粘土と判断)
引用:第二回改訂版 地盤調査の実務,P.222
参考:
ボーリングポケットブック(第5版) 、P.275、273
48. 次は,自然由来重金属等について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 地殻中での砒素の分布は,火山作用・熱水作用を受けた地帯で比較的高い濃度で存在し, 海域で堆積した細粒堆積岩層には含まれていない。
49. 次は,酸性水の発生について述べたものである。空欄A~Dに当てはまる名称の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
地質体に含まれる硫化鉱物の酸化による酸性水の発生は,古くから【A】として,また農業分野では【B】として知られた現象である。酸性水の発生に寄与する主な鉱物は【C】で,海成の泥岩や未固結堆積物や【D】を含む鉱床等に普遍的に含まれる。
50. 次は,露頭観察について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(4) 破砕帯や断層では破砕の程度,幅,充填物の状態などを観察し,RQDについても測定する。
解答:(4)
RQDはコア1m中に占める10cm以上のコアの合計長を百分率(%)で示したものであり、掘削中や整理中に生じた割目は除いて考える。
引用:第二回改訂版 地盤調査の実務,P.182
*1断層・破砕帯に関して明確にすべきこと
断層の伸長方向(走向、傾斜)、派生断層、連続性、規模(ずれの大きさや破砕帯の幅)を明確にすることが求められる。また、特殊な目的の場合は、さらに変動間隔、変位量、破砕部の状況(破砕の程度、粘土化の状況)、地下水状況、地すべりや崩壊との関連性などを明らかにする必要がある。
*2断層ガウジとは、断層運動に伴う破砕によって生じた細粒・未固結の断層内物質。破砕岩片の割合が30%未満のもの。それ以上のものは断層角礫と呼ばれる。断層ガウジは、断層粘土とも呼ばれる。
引用:
*1地盤調査の方法と解説P.41
引用:
*2地学事典
過去問題:平成28年:問49、平成29年:問50
51. 次は,採取したコアの整理と保管について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(2) コア箱は,コア箱の上面にのみ必要事項を明記する。
52. 次は,ボーリング柱状図の標題欄への記入例を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。なお,記入要領は,一般社団法人全国地質調査業協会連合会「ボーリング柱状図作成及びボーリングコア取扱い・保管要領(案)・同解説」(2015年)に準じるものとする。
(4) 調査期間中は晴天が続いたので,天候に「晴れ」を記入した。
解答:(4)
ボーリング柱状図の標題欄への記入に天気は記入しない。ただし、工事日報等で天候を確認することもあるので、日報には毎日の天気を記入する。
事業名または工事名:発注業務名だけでは、調査対象、目的等が不明であることが多いので、事業名、工事名等を記入する。
調査目的及び調査対象:、今回の改訂は「ダム」を、「自然斜面」を追加したが、これまでの地質調査資料整理要領(案)の各表の番号と整合させるため、これらの追加分の番号は、各々「その他」の次とした。
調査業者名及びボーリング関係者など:ボーリング関係者などとして主任技師、現場代理人、コア鑑定者、ボーリング責任者のうち、実際のボーリング業務に関わった者を記入するが、各々が地質調査技士の資格保有者であれば、登録番号を併記する。
ボーリング柱状図作成及びボーリングコア取扱い・保管要領(案)・同解説 、平成 27 年 6 月
53. 次は,粒度試験から得られる粒径加積曲線の土の特徴を示したものである。適切なもの一つを 選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 砂分を多く含んだ粘性土
(2) 粒径が狭い範囲に集中しており,緩くとも液状化しにくい土
(4) 礫分が多く,透水性の悪い土
解答:(3)
(1) 細粒分が多い土
(2) 粒径が狭い範囲に集中しており(分級された),緩くとも液状化しやすい土
(4) 礫分が多く,透水性の良い土、(砂礫)
引用:
土質試験 基本と手引き、P.27
54. 次は,土の状態変化とコンシステンシー限界を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(4) 液性指数 IL
55. 次は,土の繰返し非排水三軸試験(JGS 0541-2009)について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(3) 供試体が同じものと仮定した場合,載荷する繰返し応力比を小さくするとその載荷回数は小さくなる。
解答:(3)
供試体が同じものと仮定した場合,載荷する繰返し応力比を小さくするとその載荷回数は多くなる。
参考:
地盤調査の方法と解説P.736、図6- 一連の実験結果をまとめた例
56. 次は,室内 CBR 試験について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で 示せ。
(4) CBR値は,貫入量が10mmにおける値である。
解答:(4)
CBR(%)は、荷重強さ-貫入量曲線より貫入量2.5mmにおける荷重強さ(MN/m2)を求め、表-10.3の2.5mmにおける標準荷重強さ(6.9MN/m2)を用いて、次式で算出する。
引用:
土質試験 基本と手引き、P.86
57. 下表は,岩石試験名と求められる試験結果を示したものである。空欄A~Dに当てはまる岩石試験の名称の適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
解答:(2)
パルス透過法による岩石の超音波速度測定(P.259)
岩石の吸水膨張試験(P.271)
岩石の含水比試験(P.108)
X線分析(不明)
参考:
地盤材料試験の方法と解説
58. 次は,杭のネガティブフリクションを検討する際に実施すべき試験項目を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 土の保水性試験方法
解答:(1)
土の保水性試験方法では、土中水のポテンシャルエネルギー(*土中水の質的な状態)、または土の含水比を土中水のマトリックポテンシャル(*等温でかつ大気圧下にある「同じ化学組成の水」を基準状態にとる場合の土中水のポテンシャル)の関係を求める。
引用:
地盤材料試験の方法と解説P.162
59. 次は,地盤に関連する設計課題に対し,一般的に実施される試験方法を 2つずつ示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
解答:(2)
地すべりの安定解析に必要な物性値:地すべり面を対象として簡便法に基づいて、地すべり土塊の断面をいくつかのスライスに分割して、式(解11-2)を用いて行う。
Fs=Σ{c・l+(W-u・b)cosα・tanφ}/ΣW・sinα…(解11-2)
c:粘着力
φ:せん断抵抗角
u:間隙水圧
W:分割片の重量
地すべり土塊の単位体積重量
引用:
道路土工ー切土工・斜面安定工指針、P.398~400
60. 次表は,弾性波探査(屈折法)の起振方法と最大受振距離の組合せを示したものである。適切な組合せ一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
解答:(3)
過去問題:平成29年:問60、平成30年:問60、令和元年:問59
61. 次は,多チャンネル式表面波探査について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(1) 表面波には,レイリー波とS波がある。
解答:(1)
(1) 表面波には,レイリー波とラブ波がある。
参考:第二回改訂版 地盤調査の実務,P.64
62. 次は,電磁探査について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(3) 低導電率(=高比抵抗)の地質構造の検出に優れている。
解答:(3)
電磁探査は、金属製埋設物、粘土、変質帯、断層破砕帯、温泉および地下水のような低比抵抗構造に対しては電気探査より優れている。一方、空洞のような高比抵抗構造に対する検知能力は電気探査より劣る。
引用:
地盤調査の方法と解説P.157
高導電率(=低比抵抗)の地質構造の検出に優れている。
63. 次は,堤防点検に適用する物理探査手法及び判定内容を示したものである。不適切なもの一つ を選び記号((1)~(4))で示せ。
解答:(2)
送信アンテナから地中に向けて電磁パルスを発信し、空洞や埋設物のような探査対象から反射してくる信号が受信アンテナに到達するまでの時間を計算して、探査対象の深さと位置を推定する調査法が地中レーダである。
引用:
地盤調査 基本と手引き、P.65
主な目的:地盤中の空洞やゆるみ、トンネルのコンクリート厚や背面の空洞、既設の埋設管(埋設物)の位置や深度、構造物の配筋、遺跡調査
参考:
地中レーダ探査,株式会社 日本地下探査
64. 次は,速度検層(PS検層)におけるダウンホール方式の準備において確認が必要となる項目について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(3) ボーリング掘削に用いた泥材の種類
65. 次は,電気検層における結果の利用を示したものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(3) 地層水の電気伝導度の推定
解答:(3)
電気検層の結果は、地層の厚さや連続性、帯水層の検出、ボーリングコアがない区間の地層推定などに用いる。
引用:
地盤調査 基本と手引き、P.45
66. 次は,密度検層について述べたものである。不適切なもの一つを選び記号((1)~(4))で示せ。
(4) キャリパー検層及び電気検層もあわせて実施する。
解答:(4)
検層結果は、孔径の影響を受けるためキャリパー検層をあわせて実施し、深さ方向の孔径の変化を把握しておくことが必要である。
引用:第二回改訂版 地盤調査の実務,P.213
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