2011年度 応用問題Ⅰ(1)

問題1
下記6橋梁とその技術内容・特記事項(a~f)の組合せとして、次のうち適切なものはどれか。

【技術内容・特記事項】
a:日本最初のプレテンション単純スラブ橋
b:日本最初のポストテンション単純T桁橋
c:日本最初のパーシャリープレストレストコンクリート(PPCまたはPRC)橋
d:日本最初の新素材を緊張材として使用したプレストレストコンクリート(PC)橋
e:日本最初の波形鋼板ウエブプレストレストコンクリート(PC)橋
f:日本最初のエクストラドーズド橋 2011-1 



問題2
コンクリート構造物の塩害対策に関する①~④の記述を古い順に並べた組合せとして、次のうち適切なものはどれか。

①「コンクリート標準示方書[施工編]」(土木学会)で、腐食発生限界塩化物イオン濃度の標準値が定められた。
②「道路橋塩害対策指針(案)・同解説」が初めて制定された。
③「建築工事標準仕様書・同解説JASS 5 鉄筋コンクリート工事」で海砂利用の細骨材中の塩分の許容限度が示された。
④ JIS A 5308「レディーミクストコンクリート」で、コンクリートに含まれる塩化物量が塩素イオンの許容限度として規定された。

(1) ②→①→③→④
(2) ②→③→①→④
(3) ③→②→①→④
(4) ③→②→④→①



問題3
コンクリート道路橋に関する以下の記述中の空欄(イ)~(ハ)にあてはまる語句の組合せとして、次のうち適切なものはどれか。

2008年の道路統計年報によると、橋長15m以上の橋梁に関しては、橋梁数では鉄筋コンクリート(RC)橋の方が(イ)、それぞれの橋梁延長はRC橋よりもPC橋の方が(ロ)、また、架替え橋梁数に関する1996年度の調査(土木研究所資料「橋梁の架替に関する調査結果」)によれば、1987~1996年の間に架け替えられた橋梁数はRC橋よりもPC橋の方が(ハ)。 2011-3



問題4
PCグラウトに関するわが国の基準類の変遷に関する以下の記述中の空欄(A)~(C)にあてはまる数字あるいは語句の組合せとして、次のうち適切なものはどれか。

わが国では、(A)年代初期以前においては、一般に、グラウト注入後にシース内で生じるブリーディングについては、規準の中で上限値を設定してブリーディングを許容し、生じたブリーディング水は(B)を用いることによりシース外へ排出するものとしていた。しかし、(A)年代初期以降は、(C)を添加したノンブリーディングタイプのグラウトの使用が推奨されるようになり、今日に至っている。
2011-4 



問題5
写真は、寒冷地にある道路橋のプレストレストコンクリート(PC)T桁橋の間詰めコンクリートの状況である。発生した析出物を採取し、その物質あるいは構成成分を同定するための調査に関する以下の記述のうち、不適切なものはどれか。 
2011-5
(1) 電位差滴定法により塩化物イオンの有無を調査した。
(2) イオンクロマトグラフィー法によりカルシウムイオンの有無を調査した。
(3) 粉末X線回析装置を用いて炭酸カルシウムの有無を調査した。
(4) ICP(高周波プラズマ分光分析)装置を用いてアルカリシリカゲルの有無を調査した。



問題6
PCグラウトの充填不良の可能性のある桁の調査を実施することになった。以下の調査手法のうち、PCグラウトの充填不良の調査方法として、不適切なものはどれか。

(1) X線(放射線)透過法
(2) 電磁波法(レーダ法)
(3) インパクトエコー法
(4) ファイバースコープ法



問題7
コンクリート構造物の調査においてコンクリートの超音波伝播速度を測定した。測定値を評価する上で、硬化コンクリートの物性と超音波伝播速度との関係についての理解が不可欠であるが、これらの関係を示す次の概念図のうち、適切なものはどれか。2011-7 



問題8
アルカリシリカ反応(ASR)の疑いのあるコンクリート構造物から採取したコアを用いた調査・測定に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1) 酢酸ウラニル蛍光法により、滑材周辺の白色物質がアルカリシリカゲルであるかどうかを調べた。
(2) コアを密封容器内で加圧し、採取した細孔溶液からアルカリ濃度を求めた。
(3) 粉末X線回析法により、骨材に含まれる反応性鉱物の種類を調べた。
(4) コアの軸方向の超音波伝播速度を計測し、骨材の反応性の有無を調べた。



問題9
コンクリートの中性化深さの測定に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1) はつり箇所の粉じんをブロアで除去した直後に、フェノールフタレイン1%溶液を噴霧した。
(2) 採取したコアの側面を十分に水洗いした状態で、フェノールフタレイン1%溶液を噴霧した。
(3) 赤紫色の呈色が不鮮明であったので、新鮮な発色が得られように、再度フェノールフタレイン1%溶液を噴霧した。
(4) 赤紫色の呈色した部分が安定しなかったので、呈色部分が安定するよう、ドライヤーを用いて測定面を乾燥させた。



問題10
コンクリート中の鉄筋の探査方法に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1) 電磁誘導法では、コンクリート中に間隙やジャンカがあっても、鉄筋位置が測定可能である。
(2) 電磁波レーダ法では、コンクリート表面に薄い水膜があっても、鉄筋位置が推定可能である。
(3) 電磁誘導法では、かぶり厚さが既知である場合、鉄筋径が推定可能である。
(4) 電磁波レーダ法では、かぶり厚さと鉄筋間隔の両方が同時に推定可能である。



問題11
コンクリート構造物の変状に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

(1) 鉄筋位置まで中性化した場合、かぶりコンクリートは緻密になるので、塩化物イオンによる鉄筋の発錆時期は遅くなる。
(2) グラウト充填不良のPC鋼材が塩分で腐食・破断した場合、PC鋼棒は突出の可能性は低い。
(3) アルカリシリカ反応(ASR)を引き起こしたプレストレストコンクリート(PC)桁は、軸方向のPC鋼材に直交するひび割れが発生する。
(4) 北面の部材と南面の部材を比較すると、南面の部材が凍害の発生頻度は高い傾向にある。



問題12
ポストテンションT桁橋に写真のような変状が認められた。この変状の原因を究明するのに必要な調査として、次のうちもっとも不適切なものはどれか。
2011-12
(1) 完成時のプレストレストコンクリート(PC)桁の設計図書の調査
(2) グラウトの充填状況調査
(3) 採取コアによる膨張量試験
(4) コンクリート中の塩化物含有量測定試験



問題13
コンクリート構造物の点検技術に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1) φ25mmの小径コア供試体6本におる圧縮強度の推定精度は、φ100mmのコア供試体3本による推定精度と同程度である。
(2) コンクリート中の塩化物イオン濃度の試験に供する試料の採取方法としては、コア供試体を抜き取る方法とドリル穿孔による方法とがある。
(3) スロットストレス法とは、プレストレストコンクリート(PC)構造物中の鉄筋を切断することにより残存プレストレストを測定する方法である。
(4) PCグラウトの充填状況を確認する方法としては、X線透過法、打音振動法、インパクトエコー法、削孔目視調査などがある。



問題14
寒冷地の内陸部に位置する道路橋において、写真に示す変状が確認された。プレストレストコンクリート(PC)桁に発生した変状の原因として、次のうちもっとも不適切なものはどれか。
2011-14
(1) 塩害と凍害の複合劣化
(2) 塩害、凍害、アルカリシリカ反応(ASR)の複合劣化
(3) 疲労と塩害の複合劣化
(4) 塩害



問題15
図-1に示すような断面のプレストレストコンクリート(PC)単純桁が、局部的な鋼材腐食により劣化している場合の曲げ耐力や変形性能に関する次の記述のうち、もっとも不適切なものはどれか。
ただし、腐食したPC鋼材(φ17mmPC鋼棒)の荷重と伸びの関係は質量減少率に応じて図-2のようになるものとして、3本のPC鋼棒は同程度の腐食を生じているものとする。また、PC鋼材とコンクリトートの付着は確保されているものとする。
2011-15
(1) 質量減少率が0.6%の場合、曲げ耐力はほとんど低下しないが、変形性能は低下する。
(2) 質量減少率が2.2%の場合、曲げ耐力の減少はわずかであるが、変形の増大にともなうPC鋼材の破断に留意する必要がある。
(3) 質量減少率が4.0%の場合、曲げ耐力は約10%低下し、変形の増大にともなうPC鋼材の破断に留意する必要がある。
(4) 質量減少率が5.9%の場合、曲げ耐力は約30%低下し、変形の増大にともなうPC鋼材の破断に留意する必要がある。